
其の8 巨人気分が味わえる小さな鳥居潜り
宿を後にして本日の壱岐島巡りスタート。最初に目指したのは『へそ石』だが、その手前で『鬼の窟屋古墳』という看板を発見。古墳好きなのでもちろん立ち寄る。大きな石で組まれた古墳の三角スペースになぜかお地蔵さんが祀られていた。石の隙間を上手く利用している。古墳にお地蔵さんとなんとも不思議な取り合わせだが、その収まり具合の良さに感心した。壱岐島には長崎県の古墳の6割があるらしい。この辺りにも点在しているようだが、この旅では巡っている時間がないのが残念だ。このポイントで古墳以上にインパクトを受けたのは、古墳群の案内看板である。子どもの頃に観たNHKの人形劇に出てきそうなキャラが馬に乗っているのだが、実に味のある顔をしている。この人形をデザインした人の古代人のイメージはこんな感じなのだろうか。
『へそ石』はそこからすぐの道端にあった。車を横の空き地に停めて案内板を読む。島の中心の道標だったらしい。本来は道の向こう側にあったのを工事で移動したとのことなので、正確に言うともうへそではないのかもしれない。その横に立っている石柱には『顎掛け石』という名前が付いていた。壱岐の中心たる心の御柱、あるいはドルメン(巨石信仰)ではないかと言われているらしい。しかしへそ石の位置がずれている時点で、心の御柱説はいかがなものだろうかと思ったりする。もしかしたらこの石柱もへそ石と一緒に移設させられたのだろうか。謎は解けぬままに次のポイント『国片主神社』を目指すべく空き地に向かうと、そこに『国片主神社牛つなぎ場』という手書きの看板を発見。既に目的地の駐車場にいたのだ。石の鳥居を潜ると小さな三つの鳥居が並んでいた。不思議な光景である。鳥居にはそれぞれ家内安全、健康祈願、商売繁盛と書かれていた気がするが写真を撮っていないので定かではない。『鳥居を潜って祈願する』と説明札があった。たぶん一番小さいのが商売繁盛で私の身長の半分もない鳥居だったがそれを潜ってみた。こんなところで五体投地?といった感じではあるが、おかげでこの旅一押しのファンキーショットが撮れた。