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うずめの『宮崎&ちょいと熊本』神社ツアー記
2016年8月26日(金)

其の16 『現世』と『常世』が混在する南国パラダイス

 其の16の原稿を書いているのは、826日。とうとう九州旅行から帰って丸ひと月が経ってしまいました。薄れ行く記憶を呼び戻して、最終日の7月26日分を書かなくては。夏休みの旅行記は、なんとか夏休み中に仕上げたいものです。世の子どもたちの良き見本となるように。しかしこの時点でまだ課題に取り組んでいるというのは、もはや良い見本にはなりませんね。むしろ反面教師的な存在かもしれません()…などと、どうでもいいに話に何行も費やさずに、3日目の旅をスタートするといたしましょう。二日目の朝、少し早起きをした写真師は、夜の街で見つけたらしい撮影ポイントに出かけて行きました。そういう時はアクティビティです。『スーパーホテル宮崎』は、どのプランにも無料の朝食バイキングが付いているので、本日もお腹いっぱい作戦。他のホテルの有料朝食バイキングほどの充実感はありませんが、それでも十分に満足できる内容でした。

 8時過ぎにはホテルを出て、最初のポイント『生目神社』に。さて、記憶力の良い方は、この名前を覚えているかもしれません。一日目の馬見原という町にも同名の神社がありました。『めめめめめめ』の神社です。宮崎市にある『生目神社』は、馬見原の神社とは全く反対のイメージです。『めめめめめめ』のなんとも妖しげな雰囲気に比べて、こちらは清々しい、本殿も境内の樹々も清々しいのです。目にまつわるいわれのある神社で、目の神様として、大祭には多くの人がお参りに訪れるそうです。浄瑠璃にも登場する『藤原景清』という平家の武将が、出家後「これ以上戦の世を見たくない」と言って、両目をくり抜いて放り投げた場所だそうです。神社の清々しさに比べて、ちょっと怖いですね。見たくなければ、包帯でも巻いておけばいいのにと考えるのは、私が軟弱者だからでしょうか?また『垂仁天皇』の別名である『活目入彦五十狭目尊』の『活目』が変じたともいわれています。境内には宮崎市の天然記念物に指定されている幹周り865センチメートル、樹高25メートルのクスノキがあり、写真師が大判カメラで撮影を始めました。その間私は境内をウロウロしながら、樹々の手入れをする庭師さん、本殿の掃除をする神主さん?のお姿を眺めておりました。掃き清める、拭き清めるということが、やはり清々しさにつながるのでしょうか。我が身と照らしてみて、その至らなさに反省。

 『生目神社』は予定には入っていなかったのですが、一日目の神社と同じ名前だったので、これは何かのご縁と思って行ってみました。ということで、3日目の最初に行く予定だった『青島神社』へ。つい『チンタオ』と読んでしまいそうですが、それはグリーンボトルのビールの影響でしょうか。『あおしま』です。宮崎タウンから少し南に下った日向灘に浮かぶ『青島』。つまり島の中にある神社です。長い橋を渡って島に行く感じが、愛知県蒲郡市の『竹島』に似ていると思いました。『竹島』には、弁財天が祀られていますが、『青島神社』には、『彦火火出見命』とその奥さんの『豊玉姫』が祀られています。『彦火火出見命』は、海幸彦・山幸彦のお話で知られる山幸彦のことです。山の人なのに海に祀られているあたりが面白いなと思いました。山幸彦は浦島太郎のモデルともいわれているので、竜宮つながりなのかもしれませんね。

 橋を渡ると、『鬼の洗濯板』と呼ばれる岩礁が続く浜辺に出ます。大きなものに鬼のなんとか…という名前が付くことが多いですね。虎皮のパンツでも洗ったのでしょうか?すぐに擦り切れてしまいそうですが()。島はシュロやフェニックスなどをはじめとする多様な亜熱帯植物に囲まれており、一気に南国ムードが増します。三重県鳥羽市の神島に渡った時にも同じような南国色を感じましたが、島というのは独特の植物群が育つのかもしれません。青い空に映える赤い鳥居。二日目の『大御神社』も空と海と神社のコラボによるスケール感のある神社でしたが、こちらはさらに太陽に近い明るさを感じました。

 赤鳥居を潜り、もう一つ、赤い山門を潜ると、そこは別世界でした。別世界というのにもいろんな意味がありますが、一言で表現するなら『パラダイス』いえ、もしかしたら『カオス』の方が私のイメージに合っているかもしれません。おみくじをはじめとする占いの諸々。よく有るお守りやお札以外にも、子ども向けや女子向け…しっかり見ていないので、何が有ったか覚えていませんが、ご利益グッズが境内のあちらこちらに。じっくりと神様と向き合ってお祈りするという感じの場所ではないかなと思いました。絵馬が掛けられたトンネルを抜けると、亜熱帯植物園に来たような錯覚に陥る空間の奥に、元宮が鎮座しています。そこは境内よりは落ち着いた感じのところで、そちらにお参りしてから、現生ご利益空間の境内を通り抜け、橋まで戻りました。橋から陸を眺めると、海岸で水遊びをする人、浜で遊ぶ人、お店から流れてくるノリノリの音楽。まるで橋が『現世』と『常世』を結んでいるようでした。常世の島の方も、少し現世色が強うはございましたが()

 其の17で、やっと、ツアー最後の参拝予定神社『鵜戸神宮』に辿り着きます。


2016-08-26 Fri 12:51:22 / Name : うずめ
島に続く橋には欄干がないので、道続きに錯覚します。
2016-08-26 Fri 12:53:01 / Name : うずめ
境内の向こうに広がる日向灘と麦わら帽子の写真師
2016-08-26 Fri 12:55:42 / Name : うずめ
亜熱帯植物とうずめ。奥の木には願掛けの紙縒がぎっしり。
2016-08-26 Fri 12:56:59 / Name : うずめ
生目神社の大クス
登録日:2016-08-26 Fri 12:49:41  |  コメントを書く (4)  |  問い合わせる  ページトップへ

 
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