花が終わり、さーっぱりと刈り込んだアジサイにもう若い葉が出ています。散っていくケヤキたち落葉樹、もうすでに新しい命のサイクルが始まっているアジサイ。それぞれのリズムで静かに着実に巡りを繰り返し続けています。
命の巡りの他にも人生にさまざまな巡りがあります。人生というものが自分自身の成長のために用意された舞台だとすると「ああ、これも巡りの一つだな」と思えることがありました。子どもの頃家族が拾ってきた犬を飼っていました。自分が見つけたのではなかったので、私の犬という感覚が無かったというのもありますが、あまり散歩にも連れて行かずきちんと世話をしてあげなかったなという後悔が残っています。犬に対する知識も無かったので最後はフィラリアで死んでしまいました。
そしてそれから30年以上たった今、その時の犬に似た感じの犬を飼っています。七匹生まれた子犬の中で息子が家に残したいと言ったのが、犬種は違いますが同じような柄の犬だったのです。他の家族はあてにならないので今犬の世話をするのは私の仕事。その犬の姿を見ると時々昔の犬を思い出します。生き物をちゃんと世話をして育てることが出来なかったことを今改めて勉強させてもらっているような気がするわが家の犬、リラとの巡り合いです。