其の17 リベンジとは次回へのお楽しみということだ
朝風呂はすでに浴びている。しかしこの地に訪れたのは『さくら湯』に入るためである。数分車を走らせ『さくら湯』のある中心街へ。ショッピングセンターの横に鎮座する建物は共同浴場というよりは、老舗旅館あるいは武家屋敷のような重厚感があった。1640年に肥後細川藩の山鹿茶屋から始まった歴史のある温泉で、明治の大改修を経て昭和48年に取り壊されたとのこと。現在の建物は2012年に復元建築したものなのだが、温泉は十分にレトロ感が楽しめた。ただコロナの影響のために写真で見て楽しみにしていた施設のほとんどが利用できなかったのがとても残念だ。おまけに今原稿を書きながら調べていたら、6月29日から『龍の湯』『池の間』『温泉資料室』『西側通路』の利用が再開されたらしい。解除が一週間ずれていれば、もっと『さくら湯』を堪能できたのだ。悔しいのでいつかまたリベンジしたいところだ。ともあれゆったりとレトロ温泉に浸かった後、アイス最中を食べてそれなりに満喫したので良しとしておこう。
山鹿市のミッションをクリアしたのが11時前。うずめ旅は本日が最終日なので残された時間はあとわずかだ。これから向かうのは熊本行きが決まった時に最初にイメージした巨石群だ。熊本巨石群で調べると、阿蘇郡の『押戸石の丘』熊本市の『拝ヶ石巨石群』そして上天草市の『矢岳巨石群』が出てくる。本当なら三つとも制覇したいところだが、現実的に今回訪れることが可能なのは『拝ヶ石巨石群』だ。残りの二か所は『さくら湯』とともにリベンジである。巨石群までは山鹿市内から車で数十分のドライブ。我々はいよいよ最後のポイントに向かった。