今を生きる魂への物語
玻璃真人新記 真言の…
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寒いこの時期は手前味噌仕込みがオススメ。
2011年1月30日 (日)

 早いものでもう二月。寒さはとても厳しいけれど、光はもう春を思わせる明るさです。玄関に活けたネコヤナギも膨らんできました。
 乾燥して気温も低いこの時期は、味噌を仕込むのにぴったりです。真言も繭良村の里で味噌づくりを体験しています。私も以前は友だち何人かと仕込んでいましたが(ワイワイやると楽しい)、最近中断していたら、昨年から家人が四日市のかまどの家で仕込んでくるようになりました。メデタシ。

舞香達が出かけてしばらくすると、松子から声が掛かった。
「マコトはん。豆がええ塩梅ですので、よろしくお願いします」
真言の仕事は煮上がった大豆を潰すことだった。まだ湯気の立つ大豆を大きなすり鉢と擂粉木で潰してはボウルに移していく。
松子も真言の隣で同じ作業をしていた。
「マコトはん、ちょっとつまんで味見してみなはれ」
真言はふっくらと煮上がった豆を数粒つかむと口に含んだ。豆の豊な風味と甘味が口の中に広がった。
「へー、何も味付けしてないのに美味しいね。でもこれが味噌になるなんて想像出来ないなあ」
真言が不思議そうに言った。
「そうですねえ」
松子は手を動かしながら答えた。
~中略~
次に松子は大きな桶で麹と塩を混ぜ合わせた。真言は初めて見る麹を少し味見してみたが、それ自体旨いものではなかった。その桶に潰した大豆を加え、真言はそれをこね合わせるのを手伝った。
「やっぱり男のお人は力が有りますなあ」
松子が感心して言った。
まんべんなく混ざり合ったそれを、大き目のソフトボール位の玉に丸めた。
「わっ、なんか泥団子作りみたいですね」
真言は面白がって、次々に味噌玉を作った。樽に味噌玉をしっかり詰めて封印をし、やっと味噌仕込が終わった。

うずめブログは新聞バッグ
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